ホワイトな保育園が出来るまで

ブラックだ、過酷だと言われる保育業界。ホワイトな保育園は実現不可能なのか?会計や労務を踏まえ、現場の裏話も交えつつ記載していきます。

休憩も保育の質の向上のためには重要

4月からスタッフルームの移動を大決定。

現状の2部屋という間取りの賃貸物件から、3部屋+αという間取りの物件に移動する。

今の物件は園の真裏で徒歩1分未満の立地で、新しいところは徒歩3分と少し離れるので迷ったが、職員が増えることで一度に休憩をする人数が増える以上、部屋数が多くなる方を優先した。

 

さて、1人1部屋で休める環境というのは、贅沢(不必要なもの)だろうか。

費用面でも支出が生じるというデメリットだけでなく、共用のスタッフルームで過ごす方が、職員間のコミュニケーションも活性化されていいのではないか?という考え方もあるだろう。

 

その上で、これは完全に私が【基本は1人が好き】という性質が故の価値観だが、何人かで過ごすことも、1人で過ごすことも、【自由に選択が出来る】ことは大切ではないだろうか。

大勢で過ごすことが前提の部屋しか無い場合、【ちょっと休憩時間に仮眠を取りたいな】と思っても、他の職員同士がワイワイ話をしている時に「私は寝たいので」と眠れる人はそう多くはないのではないか。(出来るとしても初対面からというのは難しく、そう出来る間柄になるまでの紆余曲折期間はあるような気がしている。)

同じ場にいると、何か話した方がいいかなぁと、話しかける側もむしろ気を遣ってわざわざ話を振っているいる場合など、どちらも本音のところでは静かに寝ていたいのに、当たり障りのない話をして過ごしている・・・ということが起きていたら、それは悲しいことだ。

特に子育て中は休みの日だって家事に追われ、子どもに常に呼ばれ、慌ただしく過ごし、自分【だけ】の時間がとれない、常に疲れている、眠い、というストレス状態にある人も少なくないだろう。

寝なくとも、ただ何の目的もなくボーッとするのだっていい。携帯をなんとなくスクロールしたり、気になっていたあの動画を見たり、ツムツムをしたり、ポケモンをしたり、まぁなんでもいい。とにかく、各人が【自分だけの時間を誰にも気兼ねなく使える】ことも重要だと思っているのだ。

 

人とコミュニケーションを取るというのは、1人で過ごすよりもエネルギーを使う。

心理面でそれを本人が負担に思うか思わないかは別として、行動という点では間違い無く、ボーッと休息をとるよりも【活動】状態にあるだろう。

保育現場において、【目を離せば死ぬ】存在である子ども達を複数同時に見続け、怪我や事故の予測を常に立てながら環境構成をし、主体性を育むような声かけと応答的な対応をしつつ、発達や成長の芽をみつけて育み、体調異変に目を光らせ、泣けば抱き、臭えば替え、垂れれば拭き、あっちの小競り合いをなだめたと思えば、こっちのイヤイヤに付き合い・・・ということを絶え間なく何時間もする以上、休憩くらいは静かに1人だけで自分の思うような時間を過ごせてもいいではないか。

ということで、うちにはフィットネスジムも、オシャレな社内カフェも、保養地もないけれども、1人で広々と過ごせる休憩室の完備は、私個人としては胸を張れる福利厚生だと思っている。

 

園のHPはコチラ↓

sakura-mirai.com